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世田谷区成人歯科検診、2歳半歯科検診、産前産後歯科検診について

副院長の斉藤祐紀です。

診療後に5月に世田谷歯科医師会にて講習会に参加しておりました。歯科医師会では世田谷区における歯科の事業が多数ありそれを歯科医師会の会員の歯科医師たちで割り振り仕事に取り組みます。区民の口腔内における健康維持のため検診事業を行なったり、歯科疾患についてより知っていただくための啓蒙活動であったり、さまざまです。5月については世田谷区民の方々にはご自宅に届いた経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、成人歯科検診、2歳半検診、産前産後検診に取り組む先生向けの講習会がありました。

 

 

成人歯科検診に関してはいわゆる目視と医療面接による簡易的な検査になりますが、ここから疾患の有無やリスクを確認し、確認しづらい疾患を正確に調べるための細かい検査や歯石除去などの処置の必要性を調べていきます。私の体感による意見で恐縮ですがこの検査で見つけることができる疾患で多いのが歯周病です。歯周病は自覚症状が出づらく、患者さんが 自覚する状況ではとても状態が悪くなっていることもあります。そういった意味ではこのように患者さんが「特に気になることはないが、区から用紙が来たから歯医者に行ってみようかな」という状況はそれにより歯周病を早い段階で発見でき、歯を守る上で非常に意味があります。もちろん虫歯の早期発見においても意味があります。虫歯も初期では症状はありませんがそれなりに深い虫歯になると痛みを感じるようになります。一方で歯の表面が黒くなっているからといってそれが治療が必要なレベルの虫歯かというとそうでもない場合も多々あります。なので鑑別が非常に重要で区の検診で行う目視だけでなくレントゲンも伴う診査が非常に重要になります。

 

 

2歳半検診ではいわゆる小さいお子さんですが、一般の歯科医院に慣れていっていただきたいという意図と成長、発育を歯科的な観点で順調に進んでいるかを確認するために非常に重要です。また生活習慣、食習慣を確認、指導させていただくことも行なっております。保護者の方へも歯科に関わる知識をお教えさせていただくことでお子さんのみならずご自身の口腔内を改善する上でも有効な機会になるかと思います。

産前産後検診は出産を控えたまたは終えた方の検診となります。人のライフステージにおいて出産は最も大変なイベントの一つといえますが、そのためあらゆるものが目まぐるしく、ご自身の管理が行き届かないことも多々あるかと思います。その中で妊娠された方が知らぬ間に歯科疾患が重篤化していないかを診るために重要な検査になります。例えばつわりなどで食習慣が大きく変化する、嘔吐が激しくなってしまうなどで虫歯や酸蝕症のリスクが高まったり、妊娠することで女性ホルモンのバランスが変化することで歯周病のリスクが急に高くなってしまったりと大きな変化があります。

 

 

 

上記のコンセプトを確認し、検診時の勘所などをご教示いただく機会となりました。斉藤デンタルオフィスは世田谷歯科医師会に所属しており、区の検診事業を行なっておりますのでお問い合わせいただければと思います。

区の検診では成人歯科検診では200円、その他は費用負担はございませんが、同日にレントゲン撮影、虫歯治療、歯石除去などの保険診療を行うことはできませんのでその点はご了承ください。