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弦巻小学校の学校検診を終えて

副院長の斉藤祐紀です。
4、5、6月と区の公共事業として学校検診に赴きました。当院は父である院長斉藤仁が世田谷区立弦巻小学校の学校医であり、全校生徒の歯科検診を行うのと10月あたりに就学時検診という小学校入学を控えている児童の歯科検診を行ったりしています。学校歯科医というものは学校保健安全法という法律に基づいて学校がその担当歯科医師を置かなければならないとなっています。つまり法律的根拠に基づく行いということになります。

実は弦巻小学校は私の母校です。自分が出た小学校へお礼奉公ではないですがこうして恩返しができることが非常に感慨深く思います。自分が在学中は父はまだ学校医ではありませんでしたが、妹や弟が在学中は父による検診であり、お互いになんとも不思議な感覚だったそうです。久しぶりの母校を訪れると私が在学してた頃から大きな工事はしていないため所々古くは感じるものの記憶の状態のままでどこに何があるといったところも変わらない状態でした。強いて言えば備品の全てが小さく見えるようになりました。身体は大きくなりましたが、内面のしっかり伴っていることを祈りたいです。笑

 

さて学校検診は集団検診と言われるものですが、これは視診という目で見て判断可能な問題点の抽出し病院への受診を促すものです。医療行為において診断にはいろいろな方法があります。
問診  症状に関わる話を聞き、病態を考える
視診  見た目の状態で病態を考える
触診  触った感触、その際に症状を訴えるかで病態を考える
打診  叩いたり、刺激を加えて症状を訴えるかで病態を考える
聴診  聴診器などで音を聞き、病態を考える(一般歯科ではあまり使用されない)
などを基本として病院ではその他にX線診査、血液検査、電気温度診査(これは歯科特有かもしれません)
などでより正確かつ発見が難しい病気を調べます。
したがって集団検診では基本的な診査をして病態を確認し、問題があれば医療機関を受診していただき、より正確な病態を確認することを推奨するものです。なのでより精密に調べた結果、治療するほどではないと判断される場合や、集団検診では単に虫歯と言われたが実は思ったよりも深刻だった、といったこともあります。いずれにしても医療機関を受診し、悪いものが見つかれば早期発見、何もなければ健康であることがわかったと考えていただければと思います。

 

 

普段ではなんともないとなかなか医療機関にかからない方も集団検診がその受診のきっかけになることは非常に有益だと言えます。というのは大森塾に関する記事でも記載しましたが、今の医療技術では難しい病態でもきれいにしっかり治せますがやはりその治療にかかる時間、費用を考えるとそもそも病気にならないこと、小さい処置で済むことの方が有益です。したがって予防という概念を持ちつつ、大ごとにならないように早め早めの受診いただいて健やかな生活をしていただければと思います。